自分のなかに原因をさがすこと

なにか問題にぶつかったとき、誰かとうまくいかなかったとき。どうやって解決してきただろう。

なんでわかってくれないんだろう…とか、あの人のこういう性質が…とか、誰かのせいにしてしまうこともたくさんあった。「人を変えるのは難しいし、すべきでない」ということはよく耳にした。

この20年近くで「人を変えようとするより、自分が変わる方が楽である」ということをじんわりと、身を以て感じてきた。自己犠牲のはなしでも、自分だけが大人になればことが収まるとかそんなことではない。

ひとつの問題を解決しても、生きていればまたむつかしいことに出会う。その都度また誰かや何かのせいにして逃げていては、しんどくてしかたない。わたしはわたしがどんな問題に直面してもやっていけるように、わたし自身を変える。変えることで、まもる。

人を変えようとしないということは、父から教わってきたことのひとつでもある。父が教えてくれたのはすべて、大事なのは自分のこころだということにつながる。

このことにようやく気がついたのは、離れたくないと思う場所にい続けているからかもしれない。もちろんなんでもかんでもじゃないけどね。

以前に、相手に思ってもいないような誤解されたことがあった。悲しくて、くやしくて、がまんならなかった。正直、その人を心の中で責めたりもした。だけど誤解されたのがこんなにもショックなのは、その人が大切だからだと気がついた。そんな大切な人に誤解されるような態度をとったわたしにも原因があったかもしれない。それであればもうこんな誤解を生むような態度は改めよう。そしてその分感謝を伝えよう。

こういう姿勢は、わたし自身を助けてきたように思う。

そうか。今までは、「人を変えない」ということを、人のためにやっているような意識があったかもしれない。ほかならないわたし自身のために、わたしは自分自身のなかに原因を探し続けていくよ。