大人だけどみんなで手をつないで帰った

金曜日の夜の話。

歩き慣れたはずの道を、みんなで手をつないで帰った。簡単にいうと、酔っ払っていたから。だけどなんだか嬉しかったから。はしゃいで手をつないで帰った。

酔っ払っているとき、いつもよりちょっと素直になれる気がする。お酒の力を借りて、とかいうことではなくて。お酒で酔ったときに、素直に接することができる人がいるのが、嬉しいなと思うだけ。その日、嬉しくて仕方なかったわたしは、寝不足の身体にレモンサワー3杯、それだけでくてんくてんになりかけていた。

好きだなあと思っても「好きです」とは言えないことが多すぎて。大人になってしまうと、その温度や意味はとてもむずかしいから。

たまには手をつないで帰ったり、嬉しくて手を握ったりしたい。家族に甘えるみたいな気持ちがなかなかなくならない、もう30歳なのにな。小さい子どもの頃みたいに、素直にいられたらいいな。